「低FODMAP食」は、お腹をいたわるための新しい食事の工夫。
無理なく続けられる“やさしい食べ方”を、いっしょに見つけてみませんか。

はじめに
「低FODMAP(フォドマップ)食」という言葉、聞いたことありますか?
最近では、胃腸の調子が気になる人のあいだで少しずつ知られるようになってきた食事法です。
難しいダイエットや特別な療法というよりも、「ちょっとした食べ物の選び方」を工夫して、お腹の調子を整えようとする考え方なんです。
低FODMAP食ってなに?
FODMAPというのは、食べものの中に含まれている「ある種類の糖質(炭水化物)」のこと。
それがたくさん入っている食べものを食べると、人によってはガスがたまりやすくなったり、お腹がはったり、ゴロゴロしたりすることがあります。
このFODMAPをちょっと減らしてみると、そういった不快感が落ち着く人がいる、という研究がきっかけで生まれたのが「低FODMAP食」です。
ちなみにFODMAPは、次の4種類の糖質の頭文字なんです:
- Oligosaccharides(オリゴ糖):玉ねぎ、にんにく、小麦などに多い
- Disaccharides(二糖類):牛乳などに含まれる乳糖
- Monosaccharides(単糖類):果糖が多い果物(りんご、梨など)
- Polyols(ポリオール):糖アルコール(ソルビトール、キシリトールなど)
どうしてお腹が楽になる人がいるの?
これらのFODMAPは、小腸でうまく吸収されないことがあるんです。
そうすると、大腸でガスを作ったり、水分を引き寄せたりして、お腹が「パンパン」「グルグル」となりやすくなります。
低FODMAP食は、そうした糖質を一時的に減らして、お腹の状態を観察してみる食事法。
もちろん全員に効果があるわけではありませんが、「食べものでお腹がすぐ張る」という人が、自分に合う食べ方を見つけるきっかけにはなります。
やり方の流れ
低FODMAP食は、ただ「全部やめる」というものではなく、3つのステップで進めるのが基本です。
- ① 除去期(2〜6週間)
まずは、FODMAPが多い食品をなるべく減らして、お腹の調子がどう変わるかを見ます。 - ② 再導入期
少しずつ、1種類ずつ食品を戻してみて、自分にとって合わないものを確かめます。 - ③ 維持期
最後は、「自分に合う食事バランス」を見つけて、無理なく続けていきます。
最初から完璧にやる必要はありません。
まずは1〜2週間、軽く「FODMAPが多い食べ物を控えてみる」だけでもOKです。
食べてもOK・控えたい食品の例
代表的な食品を、ざっくり分けるとこんな感じです(量や体質で変わることもあります)。
◎ 食べてもOK(低FODMAP)
- 白米・玄米・そば(100%そば粉)
- 鶏肉・魚・卵・豆腐(木綿)
- にんじん・なす・トマト・きゅうり・レタス
- バナナ(あまり熟していないもの)・オレンジ・いちご・ぶどう
- ラクトースフリー牛乳・ハードチーズ(チェダーなど)
△ 食べすぎ注意(中FODMAP)
- ブロッコリー、ズッキーニ(量による)
- アーモンド、レンズ豆(少量)
- ギリシャヨーグルト(少しだけ)
× 控えたい食品(高FODMAP)
- 玉ねぎ・にんにく・ねぎ(白い部分)
- りんご・梨・スイカ・ドライフルーツ
- 牛乳・リコッタチーズ・ヨーグルト(乳糖あり)
- 小麦パン・パスタ・ラーメン(多量)
- ソルビトールやキシリトール入りのガム・キャンディー
続けるコツと注意点
- 全部を我慢しようとせず、「合わないものを知る」くらいの気持ちで。
- 栄養バランスを保つために、食べられる食品でしっかりエネルギーをとること。
- 続けるなら、栄養士さんや医師に相談すると安心。
- お腹の症状が強い、体重が減る、血便が出るなどの場合は、自己判断せず医療機関へ。
まとめ
低FODMAP食は、「お腹の調子と食べものの関係」を自分で確かめるための、やさしい実験のようなものです。
食べものを変えるだけで、毎日のお腹の快適さがちょっと変わることもあります。
ただし、長く続けるときや体調に不安があるときは、専門家に相談するのが安心です。
自分の体と向き合って、「どんな食べ方が一番心地いいか」を見つけていく——
それが低FODMAP食のいちばんの目的です。

